あかりの日記

おっ あっ 生きてえなあ

2023-01-01から1年間の記事一覧

今年の振り返りなど

岬ちゃんは今年も来なかった。 中原岬は今年も来ない - YouTube 僕らの日常は、いつまでもいつまでも、薄らぼんやりした不安に満たされているだけだ。世界を覆う巨大な闇の組織の陰謀はますます活発になってきた。だが僕はまだ、負けて帰るわけにはいかない…

日常

僕たちはどんどん忘れていくだろ。昨日何を食ったのかも思い出せない。いや嘘、それは覚えてるけどさ。でもどんどん忘れていくだろ。生きているなかで、たまーにだけど、すごく深く考えたり、すごく鋭く感じたりすることがあるとする、そのことをもう、次の…

帰宅

最近の僕の精神状態はかなり良好だ。2年くらい前に書いていた日記(ここではない)を見返すと、僕はかなり病んでいる。人生に絶望している。それも無理もない。あの頃はコロナというのがあって、狭いアパートでひとりぼっちで何ヶ月も引きこもっていた。一応、…

立川武蔵『空の思想史』③

注:日記のサムネイルが本の表紙だととっつきにくいという意見を頂いたので、ブッダにしてみた。特に深い意味はない。 空の思想史 原始仏教から日本近代へ (講談社学術文庫) 作者:立川 武蔵 講談社 Amazon さて今日は、4章〜9章の、インド仏教における空思想…

Guhyasamāja tantra

性欲とは何であるか。 釈尊はそれを捨て去るべきと言った。 親鸞は、捨てて生きていくことはできないから諦めて付き合えと言った。 無上瑜伽・タントラにおいては、それを肯定し実践することこそが悟りに至るための修行らしい。 僕にはよく分からないが、少…

立川武蔵『空の思想史』②

空の思想史 原始仏教から日本近代へ (講談社学術文庫) 作者:立川 武蔵 講談社 Amazon 今日は1章〜3章くらいまでをまとめることを目標としたい。 検討の対象 本書は空思想を検討するわけだが、検討対象をもうちょっと明確にしておく。空の思想というのは、…

立川武蔵『空の思想史』①

インド中観派の「空」の説明を核としつつ、各時代・各地域の仏教における「空」の理解を検討する。めちゃくちゃ興味深く、仏教についてもっと広く深く知りたくなるような本だった。 空の思想史 原始仏教から日本近代へ (講談社学術文庫) 作者:立川 武蔵 講談…

sunya-0

中論によれば、「あるものが空である」というのは、ものが(客観的に)あるとかないとかの話をしているのではなくて、「そのものが存在するということを言語や論理によって認識(あるいは表現?)することは不可能だ」ということを言っているのではないか?すべ…

svabhava-sunya

(a) すでに労働したポチメは労働しない。 (b) まだ労働していないポチメも労働しない。 (c) すでに労働したポチメとまだ労働していないポチメを離れた現に労働しつつあるポチメは存在しない。 それゆえに労働も、労働するポチメも、労働するところもない。(よって、すべ…

中村元訳『ブッダ最後の旅−大パリニッバーナ経−』

ブッダ最後の旅-大パリニッバーナ経 (岩波文庫) 作者:中村 元 岩波書店 Amazon 今週はゆっくりと休みが取れたので、お経を検討していきたい。(ダンマパダの方も書かなければならんのだが。) さて、このお経は原始仏典(パーリ三蔵長部収録の「マハーパリ…

klesa

労働、労働、労働。無能な俺は土曜も日曜も働く。働かないと仕事が終わらない。労働だけが俺を労働から解放してくれる。私生活は壊滅しているが、まずは労働を片付けないといけない。

中村元訳『ブッダの真理のことば 感興のことば』

ブッダの 真理のことば 感興のことば (岩波文庫) 作者:中村 元 岩波書店 Amazon 忙しく辛い週末だったが、なんとか一冊は読んだ。ただ読んだだけになってしまい、あんまり線をひいたりとかもしていないのだが、とりあえず読んだので、その事実だけでも記録し…

Udanavarga

まだあたたかい秋晴の休日だった。僕の三連休は三日とも労働で終わるだろう。僕の人生はこうして終わるだろう。休日にいくら働いても給料は一銭も出ない。ただ仕事が終わらない。予定はない。恋人はいない。他人のことを気にしている余裕がないんだ。僕の人…

窓の外から

僕の職場の外では、ほとんど毎日いろんな立場の人がデモをしている。僕はたてものの中にいて、あるときは彼らの種々雑多な怒りの対象そのものだったりもする。われらが職場の環境は劣悪なもので、夏を過ぎるとエアコンがつかなくなるんで、秋には窓を全開に…

中村元『慈悲』

お慈悲ぃ・・・ 慈悲 (講談社学術文庫) 作者:中村 元 講談社 Amazon 我々の信じている仏教というのは慈悲の宗教である。観音や阿弥陀は現世で苦しみあえぐ我々を大悲の力で救済してくださる。一方で、色々と見てきたように、部派仏教、伝統的な仏教について…

笈川博一『物語 エルサレムの歴史ー旧約聖書以前からパレスチナ和平まで』③

物語 エルサレムの歴史 旧約聖書以前からパレスチナ和平まで (中公新書) 作者:笈川博一 中央公論新社 Amazon 第一次中東戦争 エジプト、ヨルダンをはじめとするアラブ連合側は、イスラエルに数では大きく優っていたが、各国間の統制が取れておらずイスラエル…

笈川博一『物語 エルサレムの歴史-旧約聖書以前からパレスチナ和平まで』②

物語 エルサレムの歴史―旧約聖書以前からパレスチナ和平まで (中公新書) 作者:笈川 博一 中央公論新社 Amazon 続きイクゾ ローマ、ビザンツ 2世紀の破壊の後にエルサレム市は荒廃したが、転機は4世紀に訪れる。コンスタンティヌス帝がキリスト教を公認した…

笈川博一『物語 エルサレムの歴史ー旧約聖書以前からパレスチナ和平まで』①

物語 エルサレムの歴史―旧約聖書以前からパレスチナ和平まで (中公新書) 作者:笈川 博一 中央公論新社 Amazon 「エルサレムの歴史」と題しているが、エルサレムだけというよりは、エルサレム市を軸にしつつ、パレスチナ/カナン*1全体の古代から現代までの歴…

中村元『原始仏典』

原始仏典 (ちくま学芸文庫) 作者:中村元 筑摩書房 Amazon 労働が忙しくて、なかなか本を読む時間が取れないぞ。とはいっても、無限の時間があったらあったで、その分こういう用でもない*1モノを読んだりするかと言われると怪しいんだよな。ある程度時間が貴…

中村元、三枝充悳 『バウッダ[佛教]』③

バウッダ[佛教] (講談社学術文庫) 作者:中村 元,三枝 充悳 講談社 Amazon 大乗の経典及び教えとして一般的に言われているものをこの本の順番に従って概観していく。もちろん僕は(法華経の一部と般若心経を除いて)読んだことがないので、こんな感じらしい、…

中村元、三枝充悳 『バウッダ[佛教]』②

バウッダ[佛教] (講談社学術文庫) 作者:中村 元,三枝 充悳 講談社 Amazon 労働が忙しくて、読んでからだいぶ日が空いてしまい、記憶からかなり抜けてしまった。悲しいなあ。しかしながら、釈尊の述べるニッバーナ、悟りというのは、そもそも、釈尊自身の言い…

中村元、三枝充悳 『バウッダ[佛教]』①

明らけく のちの仏の 御世までも 光りつたへよ 法(のり)のともしび –伝教大師最澄*1 バウッダ[佛教] (講談社学術文庫) 作者:中村 元,三枝 充悳 講談社 Amazon 釈尊の説いた教えから、はるばる日本やチベットにまで伝わった教えに至るまでの仏教全体の通史…

犀の角

音声に驚かない獅子のように、網にとらえられない風のように、水に汚されない蓮のように、犀の角のようにただ独り歩め。(『ブッダのことば ースッタニパーター』71) 犀の角といったら釈尊、釈尊といったら犀の角。 交わりをしたならば愛情が生ずる。愛情…

あの人をなんと呼ぶべきか問題

この人ね 最近僕はこの人について考えることが多くなったのだが。 ところで、あなたはこの人をなんと呼んでいるだろうか。他の多くの例と同様に、この人の呼び方のうちで人口に膾炙したいくつかのものについては、専門家に言わせると問題があるらしい(専門家…

タイに行ってきた話④

近づく景色はバイデジタル、喧騒には隠れたいにしえの、怒れるマザーの泣き声に、また眠らぬ偽装の都市バンコック 最終日はハイソなバンコクを回っちゃうぞ。 五日目 前日までに書き忘れたこと。 タイの交通事情。マナーは日本よりかなり悪い。あんまり信号…

タイに行ってきた話③

セターさんが総理大臣になって、タイの人みんな、来年のソンクラーン、楽しみにしてます。 ガイドのおっちゃん 4日目 読経 朝6時半頃、ホテルの近くの道を散歩。既に道端の屋台は営業を開始し、もくもくと煙が立ち上る。地元の人が何やら騒がしく買い物を…

タイに行ってきた話②

かたくなに夜は来て、遥か道の上、キミがまた歌う時、胸は急いでゆく Sim City 平沢 進 Amazon 3日目 日中はアユタヤ世界遺産・遺跡巡りの個人ツアー。 ちなみに個人ツアーはここで予約した。別に広告する義理もないのだが、日本人が経営していて中々サービ…

タイに行ってきた話①

「バンコックの正式名称を何というか御存知ですか」 「いや、知りません」 「それはこういうのです。 クルング・テープ・プラ・マハナコーン・アーモン・ラタナコーシン・マヒンタラー・シイアユタヤー・マフマ・ポップ・ノッパラー・ラッチャタニー・プリロ…

性欲とは神が与えし大罪 ドストエフスキー『カラマーゾフの兄弟』(中)(新潮文庫)

逃れられるカルマ。(アリョーシャ) ああ逃れられない!(ミーチャ) カラマーゾフの兄弟〈中〉 (新潮文庫) 作者:ドストエフスキー 新潮社 Amazon 上巻 https://akariakaza.hatenablog.com/entry/2023/07/29/143352 さて中巻だが、まず、ゾシマ長老が亡くなる。…

しっかりとつかめなかった話

毛沢東語録 (平凡社ライブラリー) 作者:毛 沢東 平凡社 Amazon 「しっかりとつかむ」必要がある。つまり、党委員会はおもな工作をかならず「つかむ」必要があるばかりでなく、かならず「しっかりとつかむ」必要がある。なにごとによらず、しっかりとつかんで…