あかりの日記

おっ あっ 生きてえなあ

2023-01-01から1年間の記事一覧

石井米雄『タイ仏教入門』

マイペンライ。 タイ仏教入門 (めこん選書 1) 作者:石井 米雄 めこん Amazon タイシリーズ第2弾。 短くて少し古い本だが、かなり興味深い内容だった。 仏教とは 初期の仏教の概要についてはこっちの本参照(僕の感想は書きかけだが)。 akariakaza.hatenabl…

柿崎一郎『物語 タイの歴史 微笑みの国の真実』

サワッディーカッ。 物語 タイの歴史 微笑みの国の真実 (中公新書) 作者:柿崎一郎 中央公論新社 Amazon 今度旅行でタイに行くので読んでみた。 中公新書のこの各国史シリーズが結構いいんですわ。おそらく内容は、各国の中学校の教科書をさらに簡潔にした程…

あのころのこと

狭くて汚いアパートに引きこもって、誰とも会わずに一日六法をめくって、「nhkにようこそ」のおんなじ場面を何度も何度も繰り返し視聴して、嫌儲で毒を吐いて寝る。たかだか1年くらいだったけど、あの時間に僕の青春が詰まってたんだ。 大学受験の時よりも、…

神なんか必要ねえんだよ ドストエフスキー『カラマーゾフの兄弟』(上)(新潮文庫)

俺の大事な神が!(アリョーシャ) カラマーゾフの兄弟(上)(新潮文庫) 作者:ドストエフスキー 新潮社 Amazon 僕がこれを読むのは初めてじゃなくて、何年か前、学生の頃に途中まで、確か長老が死んで死体が腐るあたりまでは読んだ(当時読んだのは光文社の…

ソーニャちゃん助けて ドストエフスキー 『罪と罰』(下)(新潮文庫)

こっちのソーニャちゃんは人殺しとかは絶対しない。 罪と罰(下)(新潮文庫) 作者:ドストエフスキー 新潮社 Amazon 「俺は『罪と罰』を読んだことがあるんだぞ。」 この一言が言いたいがためだけに、僕は5年くらい前に買ったのだ。というより、どちらかと…

ドストエフスキー 『罪と罰』(上)(新潮文庫)

の話は…しません(タイトル詐欺) 罪と罰(上)(新潮文庫) 作者:ドストエフスキー 新潮社 Amazon 感想は下巻まで読んだら書くことにして、今日は全然違う話をメモしておく。 僕は本というのは、本屋で買うのがいいと思う。積ん読でも買うのはよい。電子書籍…

高橋源一郎『さようなら、ギャングたち』

少し前に読んだ本。 さようなら、ギャングたち (講談社文芸文庫) 作者:高橋源一郎 講談社 Amazon この本の巻末には、「身体・職業等に関する表現で不適切と思われる箇所がある」との断り書きがある。この作品のある部分は、「不適切な表現」で構成されている…

びっくりするほどユートピア E.H.カー『危機の二十年−理想と現実』

まず全裸になり、 …ではなく。 危機の二十年-理想と現実 (岩波文庫) 作者:E.H.カー,原 彬久 岩波書店 Amazon 学生の頃、世間的にもほんの少しだけ名の知れた学者の先生の国際政治の授業を受けていたことがある*1。その教授は授業でいろんな本の話をしてい…

中村元『ブッダ伝』

中村元先生による原始仏教の入門書 ブッダ伝 生涯と思想 (角川ソフィア文庫) 作者:中村 元 KADOKAWA Amazon 仏教というのは、生をくるしみと定義して、その積極的な意味を否定するところから出発しているのだと思っていた。輪廻とか無常とかそういうのを字面…

向田邦子『隣りの女』

だんだん空気がヌルくなってきたなあ。 新装版 隣りの女 (文春文庫) 作者:向田 邦子 文藝春秋 Amazon と、思っていたら、急にまた寒くなった。 よかったよかった、春はまだまだ遠いみたいだ。 でも油断しちゃダメだ、日は長くなってきているし、それに、伊豆…

日本には妙好人がいるぞ 鈴木大拙『日本的霊性』②

①の続き。 日本的霊性 (岩波文庫) 作者:鈴木 大拙,篠田 英雄 岩波書店 Amazon 日本的霊性は「男性性」である? 著者は、日本的霊性が大地性を有し、武士のものであるというと同時に、男性的なものであるともいう。だけど、はっきり言ってこの議論は結構問題…

讃えよ大地を 鈴木大拙『日本的霊性』①

『日本的霊性』鈴木大拙 読んだ。 日本的霊性 (岩波文庫) 作者:鈴木 大拙,篠田 英雄 岩波書店 Amazon 浄土系の基本的理解 この本の話に入る前に、僕の浄土系思想の基本的な認識を書いておく。あくまで僕の認識です。おかしなことを言っていたら指摘してくだ…

V・E・フランクル『夜と霧 新版』 読んだ

心理学者である著者は、ユダヤ人として強制収容所に入れられる。本書は、収容所での過酷な体験にさらされた人間の心を心理学者として分析したものだ。とくに、過酷な環境で希望を失わないためには、人生の目的を見失うなということが繰り返し説かれる。 割と…