の続き。
Timberbushというツアー会社の、エディンバラ発・3日間のハイランド・スカイ島ツアーに参加してみた。
10~15人で、小さなバスで回る感じ。客同士結構仲良くなれるし、ガイドもフレンドリーで博識な方だったので、大変満足度が高かった。もうここのところずっと一人旅だが、ツアーはツアーで良い。別にここの回し者ではないがおまえらにもおすすめしたい。
1日目
エディンバラからハイランド西側を通ってスカイ島のポートリーに行く。

このマイクロバスで行く。日本人はもちろんおれ1人、半分くらいがインド人で、フランス、スウェーデン、フィリピン、香港など。イギリス人は1人もいなかったが、車で回るんだろう。

スコットランドに伝わる、水の怪物ケルピー。人間をおびき寄せて食うとか、触ったら取れなくなるとか
Callendar
ハイランドの入り口に近い町カレンダー。のどかな田舎の村。
ここを通り過ぎると景色が大きく変わる。
Loch Lubnaig
いきなりV字谷の地形になる。水は澄んでいる。
ここを過ぎたあたりから、看板に英語だけでなくGaelicゲール語の表記も現れた。ゲール語を話せるのは数万人程度らしいが…
Glen Coe
スコットランドで最も風光明媚ともいわれるグレンコー渓谷。
その美しい景色とは裏腹に、17世紀末、ウィリアム3世への忠誠を誓う文書への署名が遅れたマクドナルド一族が皆殺しにされたグレンコーの虐殺という凄惨な事件の舞台でもある。
Fort William
フォートウィリアムで昼食。対岸に見えるのはもうスカイ島である。本土とスカイ島はすぐ近くなんだね。この辺り一帯の地形は、氷河が削った土地の間に水が入り込んでできており、ノルウェーのフィヨルドなどと原理は同じである。
この辺りで、ほかの参加者と仲良くなってきた。インド人のオックスフォードの教授、スウェーデンの母と息子、フランスの母と娘。おじさんがカーチャンを連れて旅行行くってのはいい文化だな。また、香港の学生君が日本に興味津々であり、連絡先も交換して大変仲良くなった。

WW2戦没者の銅像。

この像のある丘から、イギリス最高峰であるベン・ネヴィスが拝める。
最高峰といっても標高1300mほど。だが、ガイドのいうことには、1300mをなめてしょぼい装備で登って死ぬ人が後を絶たないらしい。ほぼ海抜高度から1300m登るのでそこまで楽ではなく、さらに上の方には鎖場みたいなところもあるらしい。
Portree

スカイ島の真ん中らへんの港町、ポートリー。おれはBnBに宿泊。ホテルはバカ高いが、BnBで全然いい。窓から見たオーシャンビュー。ホストもとても快く歓迎してくれた。
しかし1つ問題が。なんと宿泊料が現金のみだったのだ。この島にもATMがあったので助かったが、宿の支払が現地のときは、カードを使えるか確認するか、ある程度現金を持ってないとだめだな。勉強になった。
2日目
この日はスカイ島を1日回る。
この旅行中ずっと天気が良かった。素晴らしいことだ。

外を見ながら朝食。
ここにアメリカ人の2人組が泊まっていて、一緒に飯を食ったが、Timberbushの別のバスのツアーの人だった。これもおばちゃんとおばあちゃんの母娘での旅行だった。パリを旅行した後ここに来たらしい。いい暮らしだな。
Untethered (highland cows)

ハイランドはこのロン毛の牛(ハイランド・カウ)が有名らしい。牛見ながら優雅にコーヒー。
Lealt Falls



滝の前で記念撮影した。

スカイ島の絶景。


Fairy Glen


非常に不思議な地形だが、何なのかよくわからなかった。1枚目の写真に写ってるおっさんがダウジングをやっていたが、強力な磁気の流れを感じるらしい。ほんとか?
Dunvegan Castle

マクラウド家という名族が代々受け継いできた古城。現在の建物は19世紀の再建らしいが、中には古い名品が多い。
城の中に、仏独伊中と各国言語の説明の紙(使用後返却)があって、日本語もあったのだが、明らかに日本語のやつだけほぼ使われておらず新品同様の綺麗さで、悲しくなった。日本人は外に出ないんだなあ。

城の幾何学庭園が有名だ。


Talisker Distillery
言わずと知れたシングルモルトの名ブランド、タリスカー蒸留所。外は潮風の香りでいっぱいだった。



蒸留所のexclusiveってやつを飲んでみる。うん、煙臭くはあるけど、前日のラガヴーリンと比べればまろやかで飲みやすい。あと海の匂いってのは、言われればまそうかな、って感じ(笑)

50年物が6000£(約130万円!)
Sligachan River


スカイ島ツアーで必ず連れていかれるスリガチャン川には、有名な伝説がある。
その昔、スカイ島には、最強の女巨人・Scathach(?)がいた。一方、アイルランド島にもめっちゃ強い女巨人Cu Chulainn(?)がいた。Cu Chulainnは、Scathachと勝負するためにスカイ島にやってきて、2人の巨人は戦いを始めた。なかなか決着がつかず、心配に思ったScathachの娘は、妖精たちに、この川で7秒間顔を洗うと妙案が浮かぶよ、と教わり、その通りにした。そうすると、実際にいい案が思いついた。娘は島中の名品で豪華なご馳走をつくり、Cu Chulainnを招待した。2人の巨人は一緒にディナーを楽しんで仲良くなった。めでたしめでたし。
てなわけで、この川で7秒顔を洗うと賢くなれるらしい。やってみた。賢くなったかな?
Old Man of Storr
スカイ島で一番有名な場所が、この奇岩・オールドマンストールである。ツアーを一回りした後、一部の参加者でここに登ってみた。

ちなみにこの横の土がピートらしい。こういう、そこらへんの土を焚いた匂いをありがたがってるわけだな、ウイスキー好きの人たちは。

ウィンドウズの背景みたいな写真。この右に見える奇岩がオールドマンストールである。
この日の夜は仲良くなったインド人と香港人と飲んだ。といっても戻りが遅かったので、パブで飲み物だけ買って広場で路上飲みをした。その後インド人の泊まってるホステルで適当に何か作って食った。学生の頃に戻ったみたいだ、と思ったが、そもそもおれの学生時代にはこんなイベントはなかった。参った参った。
3日目
スカイ島からハイランド東側を通ってエディンバラに帰る。
朝起きると霧が出ていた。

この日もアメリカ人の2人と飯を食った。
Eilean Donan Castle
スカイ島を出た先にあるアイリーン・ドナン城。こちらも地元の名族の城だったらしいが、この城の方は、18世紀にジャコバイトの拠点になり、破壊。20世紀になってから再建されたものらしい。

香港君のおじいちゃんは大学の教授をしていて、文化大革命のとき対岸の深センから泳いで逃げたそうだ。おぼれ死ぬ人が多く、近くの川で入念に泳ぐ練習をしたらしい。彼自身も、まあ今の香港に思うところがかなり強そうである、大学を卒業したら、イギリスかオーストラリアか、英語圏の大学院に進学して、ゆくゆくは移住したいと言っていた。
彼は競争社会に疲弊していると繰り返していた。おれも日本の競争社会の中にいたものであり、あるいはまだいるかもしれないが、そこから半分降りる方法を模索しつつある。今のおれには何か助言できるようなものがあるわけではないが。
Loch Ness
みなさんご存じネッシーのネス湖。ガイドさんがいうには、ネッシーの伝説は、子供を怖がらせて、ネス湖の冷たい水に入らないようにするために作られたんじゃないか、とのことだ。

見つけたら500万ポンドもらえるらしい。残念ながらおれたちは宝くじを当てることはできなかった。
The Hermitage

18世紀に隠遁のために作られたこのホールには、スコットランドの伝説上の詩人・オシアンの名がつけられた。

ホールの中から除いた景色。これは隠遁できるわ。

帰り際、エディンバラ北部の世界遺産・フォース鉄橋を拝むことができた。保護のため、その両端に2本別の橋が架かっている。
雑談
この旅行も含めて最近かなり色んな国の人間と喋ったが、おれはいくつか気付いたことがある。1つはネガティブなことだが、欧州、インドなどの世界の非英語圏のかなりの地域において、大卒程度の教育水準の人は、ネイティブと問題なく会話できる程度の英語力があるということだ。おれもまあ喋れなくはないが到底ネイティブ並みとはいかない。まあもちろん各国の事情があるんだろうが、それにしても、日本の状況はかなりまずいのではないか。そりゃ、教育への適応度が低い層の人が英語をできないのはやむを得ないだろうし、それはどこの国でもそうだろうが、それなりに教育を受けて来た層でも、大多数がほぼ英語ができない、というのはやはり問題ではないか。おれ自身について振り返っても、英語のコミュニケーション能力に寄与しているのはここ1年くらいやってるDMM英会話だけであって、ながーいこと受けてきた学校教育は、少なくとも会話力の点では、ほぼ全く役に立っていない。多分。
もう1つは良いことだが、少なくともおれがイギリスで会った人についていえば、その多くが、「日本」や「日本人」にかなり良いイメージを抱いている、ということだ。おれは、「外国人が日本ほめてる」っていうアレは愛国心強い系の人が自画自賛しているだけだと思っていたが、どうもそうではないようだ。日本のサブカル、車、清潔さ、礼儀正しさ、こういうものは掛け値なしに評価されている。お店や公共施設で日本人だと名乗ると相手の対応が急によくなる、ということを何度も経験した。特にアジア系の人は(mainland China含めて)日本にリスペクトを持っている人が多い気がする。これはコミュニケーションをとる上で非常に有利である。(※もちろんそうでない人もいるし、明確なアジア人差別と呼べるものも何度か経験したが、それはまた今度書こう。)
この良いイメージが、少し前の日本人が築いた過去の遺産にすぎないとしても、その神通力はまだ生きている。その効果が完全に切れて、日本がすっかり忘れられてしまう前に、我々はそれにあやかって、もうちょっとだけ外に出てみてもいいんじゃないか。
なんというか、違う国の人間と英語というツールで意思を疎通するってのは、特段の目的がなくても、それ自体独特の面白さがある。おれはこのトシになってようやくその面白さがなんとなくわかってきた。こういうツアーは色んなところでやっているようだから、また参加してみてもよいな。
以上。






















































































































